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お酒の選び方
【アルコール発酵】
アルコール発酵とは酵母(微生物)が糖分を食べて、糖分をアルコールに変え、炭酸ガスを生ずる作用のことを言います。日本酒の原料である米には糖分が含まれていないため、麹菌(糖化酵素)が米のデンプンを糖分(麹)に変える必要があります。そして生じた糖分を酵母がアルコールに変えます。このように二つの発酵が同時に行われる過程を、「平行複発酵」といい世界でも類を見ない、高アルコールの醸造酒が生まれます。
1.精米・・・玄米の表層部や胚芽には酒造りには不要な灰分やビタミン類、たんぱく質や脂質が含まれています。これらの成分は高品質な日本酒を醸造するのを困難にするため、不必要な成分を取り除く操作を行います。これを「精米」といいます。「精米」の程度は精米歩合で表します。通常食用に用いられる白米は精米歩合90〜92%ですが、吟醸酒は60%以下、大吟醸酒は50%以下まで磨きます。
2.水汲み・・・今は水道をひねれば水が出る時代ですが、昔は一杯、一杯井戸から水を汲んでいました。
現代でも大変な日本酒造りに、昔はさらにこんな手間もかけていたんですね。
3.洗米・・・白米の表層に残っている糠分を取り除くため、白米を水洗いすることを「洗米」といいます。
お米を洗って蒸す前には「浸漬」をします。「浸漬」とは米の中心部まで水を吸収させ、米を蒸したときに完全な蒸米になるようにするために「洗米」後に水に漬け、米粒に十分な水分を吸収させます。「浸漬」の時間は米の種類や造りの方法によって異なります。
4.蒸し・・・米は蒸されることにより、デンプンが麹菌の糖化酵素により糖分へ変化しやすい状態になります。通常、甑(こしき)と呼ばれる大きな木製(もしくは金属製)釜の底部から蒸気を当てて蒸しあげる方法が取られます。仕込み用の米(掛け米)と麹用の米(麹米)が蒸されます。
5.仕込み・・・一般的に三段仕込みという方法が取られます。これは一度に大量の仕込をすると、酵母の数や、酸が薄められ、有害な細菌が増殖しやすくなるため、三回に分けて仕込むことをいいます。一日目の仕込を「添え(添え仕込み)」と言います。酒母(酵母を大量に培養したもの)麹、水の中に冷ました蒸米を入れます。通常、「添え」は少し高めの12〜13℃で仕込まれ、徐々に温度を低くしていきます。二日目は仕込みをせずに酵母が増えるのを待ちます。これを「踊り」といいます。三日目は「仲(仲添え)」、四日目は「留(留仕込み)」と徐々に仕込む蒸し米を増やしていきます。仕込みタンクの中の酵母、水、麹などが混ざっている液体を「醪(もろみ)」と呼びます。
6.上槽・・・発酵が完了し、予定していた酒質、アルコール度数になったらいよいよ搾ります。もろみを酒袋にいれて、圧力を掛けて搾る「槽搾り」や、全く圧力を掛けず自然に滴り落ちるしずくだけを集める「しずく搾り(袋搾り)」などの搾り方が一般的です。
7.貯蔵・・・上槽後、滓引き、濾過の工程を経た後に出荷の瓶詰めまで、タンクで貯蔵します。(瓶詰めして貯蔵する場合もあります)この期間に熟成が進み、味わい、香味がまろやかで穏やかになります。
8.調合・・・出来上がった日本酒の品質がタンク一本ずつ異なることは避けられないため、各仕込みごとの日本酒を調合して、均質化と味の調整を行う。
9.瓶詰め・・・瓶詰めの際に火入れ殺菌を行うのが普通である。熱した酒を瓶詰めする方法と瓶詰め後熱する瓶燗がある。
*麹・・・酒造りのなかでも、「一麹、二(酒母)、三造り」という言葉があるように、麹造りは酒造りの工程の中でも最も重要な工程の一つです。麹とは蒸米に麹菌を増殖させたものです。主な役割として、デンプンを分解させブドウ糖を作る糖化酵素を供給することと、ビタミンなどの栄養素により酵母の増殖を促進することが上げられます。

*麹造り・・・麹造りは主に麹室(むろ)と呼ばれる専用の部屋で行われます。麹室の中は高温多湿に保たれ、麹菌の繁殖しやすい環境になっています。上記の4(蒸し)の工程で作られた蒸米は35℃前後(蔵によって異なる)まで冷やされ麹室に運び入れます。
運び入れた後、しばらくしてから蒸米を広げ種麹(麹菌の胞子)を振りかけてよく混ぜます。この作業を「床もみ」と呼びます。その後も数時間後とに様子を見ながら、まんべんなく混ぜ、温度を一定に保ちながら麹菌の増殖を待ちます。蔵によって麹が出来るまでの時間は異なりますが、最低でも48時間程度かかるようです。麹造りは大変デリケートな作業のため、麹を造っている間は杜氏もしくは蔵人がほぼつきっきりで作業することになります。う〜ん、しんどい!!

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